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ロッドとストーンズはおなじ括弧の中か。

2009/03/15 09:42

 

 「ローリングストーンズが好きな人でロッド・スチュワートが嫌いという人はいない」と言った関係者がいた。

 

 スペルを略せば同じR・Sでもストーンズとの間に共通項を見いだせないおいらとしては一応、書いておこうかなと、思ったわけだ。

 今回、ロッド・スチュワートの13年ぶり日本ツアーは東京と大阪で都合2回見たわけだ。だから、やっぱり、ストーンズとは違うと、つくづく思ったね。

 当初、大阪では開演1時間前の午後6時ごろにミート&グリート(セイ・ハローして握手して自己紹介して記念撮影とかする楽屋裏のアーティストの行事。この日は10分程度の時間がとられ、質問もできることになっていた)があって、それを入れ込みつつ原稿を書く予定だったわけ。

 結局、開演直前まで会えずに質問も3つ4つしたらタイムアップで、それから超特急で原稿を書いたんで、前半はとてもライブを見てるどころじゃなかった。とゆーことで、東京でじっくり見ようと思ったわけ。2回も見られてラッキーでした。

 まあロッドもストーンズも、同じロンドン出身だし、1975年にストーンズに加入したロン・ウッドが、それ以前にいたグループがロッドがボーカルをやってたフェイセズで、このグループはオレの記憶に間違いがなければ、〝スモールストーンズ〟と呼ばれるほど音の方向性がストーンズと似通っていたので、共通点がたくさんあるように思われたとしてもしょーがないんだけどね(なげぇよ)。

 ロニー(ロン・ウッドの愛称)はともかく、ことロッドに関しては、ストーンズとは全然似てないって。

 特に、75年にフェイセズが解散してソロになってロスへ移住してからは、ロックというよりポップスでしょ。

 声がスモーキーだからブルースっぽい人と錯覚させちゃうだけで、趣味志向はロックじゃねーよ。

 強引に言えば、ストーンズと音の面でもライバル視されたビートルズに近いよ。

 オレがもうひとつ、ビートルズに近くてストーンズからは遠いと思ったのは、カメラの前でのパフォーマンスね。

 以前に書いたと思いますが、ビートルズが世界的に人気になった65年ごろは、この時代に出たイギリスの人気グループは十把一絡げに〝リバプールサウンド〟といわれてしまい、ストーンズもその中に含まれてたんだよ。

 それに対して、ストーンズはこんなことを言ってたわけ。
 リバプール周辺は、ボードヴィリアンを輩出してきた伝統的な地域で、あの辺りから出てきたグループは、みんなカメラの前に出るとおどけた仕種を条件反射的にする。ジョン・レノンでさえもそうだった。オレたちにはアレができない。

 そんな言い方で(あるいはそういう視点からも)ロンドンとリバプール出身のグループの違いを表現していた。

 たしかに、ストーンズのアルバムジャケットを見ると、ブスッとしてるか挑戦的な視線を投げかけてるか、そんなのが多い。クールなのよ。

 ロッドの今回のステージを見た人には思い出してほしいんだけど、ストーンズのパフォーマンスとは対照的に何かこう、おどけたりするでしょ。

 ミックのように精力的にカッコよく動くんじゃなくて、コミカルでコケティッシュじゃなかったですか? マイクスタンドをぶん回したりするとこはカッコよかったけどさ。

 「いんや、ロッドだってロンドン生まれ。ブルースの洗礼はウケてんじゃん」って言う人もいるだろう。

 そこに幻惑されるかもしれないが、違うんだって。ロッドはロンドンに生まれてるけど、父親の生まれた(母親も?)スコットランドをこよなく愛していて、サッカーが大好きで、中村俊輔が入るずーーーーーっと前からスコットランド・プレミアリーグのセルティックのファンなわけ。

 ライブでも、ステージ上とバスドラに緑色の円形のセルティックのマークが描かれていたのに気が付いたんじゃね?

 しかも、もうひとつ指摘しておきたいのは、ロッドが少なくとも10代の頃から、アル・ジョルスンというブロードウェイのエンターテイナーに憧れているという点ですよ。

 この人は「ジョルスン物語」という映画にもなっている人だけど、白人なのに顔を黒く塗って黒人を演じ、軽快に歌い踊るだけじゃなく、客席に語りかけるパフォーマンスで40~50年代に活躍して、当時の人気投票でフランク・シナトラビング・クロスビーら、低音の魅力の甘い歌声で歌う、クルーナーと呼ばれて人気のあった歌手たちを蹴散らして1位になったこともあんのよ(なげぇーーーーーよ)。

 ロッドは、曲と曲の合間によくしゃべるし、ジョーダンも言ってたでしょ。

 そういえば、「フランク・シナトラのように、カウント・ベイシー楽団をバックに歌いたい」なんてことも言ってた。

 要するに、アメリカの商業主義的エンターテインメントが好きなのよ。

 ロッドが出てきた60年代のイギリスは、黒人ブルースに触発されて音楽を始めたヤツらがたくさんいたんで、ロッドもその中に否応もなく巻き込まれたんだと思うよ。 でも、本質じやない。最初のソロヒット曲「マギー・メイ」を聴くと思うんだけど、ベックとやってたハードロックとは全く水と油みたいなフォークタッチの曲調だよねえ。

 同じアメリカを見てるんでも、南部のデルタ地帯じゃなくて、なんつーかカントリー系、フォーク系好みで、南部というより中西部だろ。好んでカバーする曲にしたって、キヤット・スティーヴンスとかボブ・ディランでしょ。

 最初の頃に在籍していた日本ではあまり知られていないグループは割愛するとして、ロッドは、ジェフ・ベック・グループ→フェイセズ→ソロと渡ってくるに従って、どんどんロック色が薄まっていくんだよね。

 だから、ロックとは縁もゆかりもない「ザ・グレイト・アメリカン・ソング・ブック」という、アメリカで親しまれたスタンダード曲中心のカバーアルバムに行き着いたのも必然と思えるわけ。

 その後、ロック回帰へのカバーアルバムというふれこみで「グレイト・ロック・クラシックス」を発売したけど、これにしたってそれほどロックな選曲じゃねーと思いませんか? 

 

 なんかこう、オレの好きなロッドではないのよね。
 オレの趣味志向では、ジェフ・ベック・グループ時代のロッドのボーカルが一番好きなのよ。

 ツェッペリンの路線の最も最初に出たグループ(いわゆるハードロックの最先端)って感じで、そのボーカルは実にスリリングで、枠をはみ出してどこへ行っちゃうのか見当もつかないような迫力があった。

 なんか、まとまりがなくなりましたけどロッドはストーンズとは違うのよ。いい悪いじゃなくて。
 ストーンズよりマジメだしね。
 そういう点でも、都会の不良然としたストーンズとは違うと思います。
 だから?と言われれば「別に」と答えるしかありませんが。

 

 

カテゴリ: エンタメ  > 音楽    フォルダ: ライブ

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